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0098 考古学入門 日大1年目から履修

2010年度 科目修得試験 4時限目

[履歴]
2010.04.12 新規作成


考古学入門 リポート管理

[試験範囲]



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平成22年度
第1回
4時限目

「考古学」とはどのような学問か知れることを述べなさい。


考古学とは、人間が生きていた過去の時代へ遡り、その時代の人間の生活に
かかわる万物への痕跡を通して、彼らの生活習慣、文化、社会構成、風習など
ありとあらゆる人間の営みを現代に蘇らせ、考究しようとする学問である。

考古学は過去に生きた人類が遺した物質的遺物に対する研究を主目的とする
学問である。

「考古学」は歴史科学であり、歴史学そのものである。
よって、人類が生まれ出た時代から今日までの年月が研究の対象となる。
先史時代だけに留まらず、歴史が記録として刻まれた近世であっても、
江戸時代の屋敷跡の発掘調査などのように研究対象となるのである。




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平成22年度
第2回
4時限目

考古資料とは何か知れることを述べなさい。




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平成22年度
第3回
4時限目


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平成22年度
第4回
4時限目


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平成21年度
第1回
4時限目

■「考古学」と「史学」の相違について述べなさい。

史学は人間の生活・文化の歴史を再構成するのに、その方法論として、
文字で書かれた文書、記録書などによって、再構成する。
その対象とする範囲は、文書・記録書が十分にある時代、文化圏に限定される。
人間が誕生してから何百万年という長い歴史の中で、人間が文字を扱うようになった
のは、ごく最近である。
史学とは、人類の長い歴史の中のほんのごく一部を対象とする。
この年月の差が史学と考古学の大きな違いの一つである。

考古学は、人間が過去に遺した遺物、遺構などを考究することで、当時の人間の生活、
文化を再構成させる学問である。
遺物とは、人間集団が遺した可動性に富むものを指し、遺構とともに遺跡を構成する
ものである。
遺物としては、
1.石器などの石製品、
2.弓・木器などの木製品、
3.釣り針・装身具などの骨角製品、
4.腕輪・首飾りなどの貝製品、
5.土器・土偶などの土製品、
6.銅剣・銅鐸・銅矛・銅鏡などの銅製品、
7.鉄鏃(てっそく)・鉄剣・鉄刀などの鉄製品、
などがある。

これら遺物は、遺構と相関関係をもって、遺跡として認識される。

遺構とは、人間集団が遺跡中に遺した不動性に富むものを指す。
遺物とともに遺跡を構成するものである。
遺構としては、
1.集団遺跡として、
住居址・倉庫址・井戸址・貯蔵穴址・集石址・屋外炉址・土坑址・
墓址・道路址・田畑址・環濠址・土塁址・柵列址
などがある。

2.古墳として、
墳丘・遺骸埋葬施設(内部主体構造)・周濠(周溝)・周庭帯
などがある。

3.寺院遺跡として、
基檀・礎石・建物址
などがある。

4.城郭遺跡として、
土塁・郭址・堀址・通路址・建物址
などがある。

考古学とは、一方において「遺跡学」といっても過言ではないほど、
遺跡を重視しているのである。




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平成20年度
第2回
4時限目

■明治期における日本考古学研究の特徴とその成果と課題について、
具体的事例をあげて述べなさい。

明治期の考古学は、学史上、一般的に、人種・民族論争の時期と位置付けられている。
論争の内容は、全国に多数の遺跡を遺した石器時代人は、コロボックルなのか、
それともアイヌなのかという単純なものであった。
この論争の根底には、石器時代人は先住民=異民族という認識が当時、一般的に
持たれていたからである。

坪井正五郎氏による明治十九年(1886)の足利公園古墳(栃木県)、明治32年(1899)の
芝公園古墳(東京都)の発掘調査などがある。
明治17年(1884)に設立された東京人類学会の機関誌である『東京人類学会雑誌』がある。
足利古墳の調査結果もこの雑誌に掲載された。


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平成20年度
第3回
4時限目

■考古資料の択影図のとり方について、知れることを述べなさい。

拓本(拓影)図の取り方には、二通り方法があります。



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平成20年度
第4回
4時限目

■考古学研究の基本である「型式分類」について述べるとともに「型式差」の意味する
ところについても述べなさい。

形式の分類について。

遺物と遺構、それらを包括する遺跡には、時間的、空間的に同質なもの、あるいは
異質なものなどさまざまな特徴を備えているものが存在する。
それらの特徴を用いて遺物や遺構、それを包括する遺跡を分類することができる
単位を型式(type)という。

人類が作り出した人工物(遺跡・遺物)において物的に共通する一群の特徴によって、
まとめられ、分類された単位を形式という。

型式は、考古学資料における一種の分類の概念である。
考古学資料を調査し、その様々な特徴を用いて分類して、型式という分類単位に
仕分けしていく作業が型式学的研究法(typology method)である。

型式学的研究法は、遺物の年代前後の関係、相対年代判定のための方法として、
スウェーデンの考古学者H/ヒンデブラントとO/モンテリュウスによって、
1870年代に相前後して発表された考古学研究の基本である。

型式差は、その型式を構成する要素として持つ、材質や形態、それを作り出すための
製作技法など基本部分の差分によって、差をつけ、仕分け、分類をする。

区分するための特有の文様や装飾とその手法、くせなども重要な差分とする条件となる。
これら無数の特徴(属性)を見極めて、仕分け、分類をすることで考古学資料に
一定の秩序を持たせることができる。
型式の差分を用いて、考古学資料に分類体系を作り上げるのである。


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平成19年度
第1回
4時限目

■「考古学」と「史学」の違いについて述べなさい。



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平成19年度
第2回
4時限目

■昭和期(戦後)における日本考古学研究の特徴とその成果と課題について、
具体的事例をあげて述べなさい。



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平成19年度
第3回
4時限目

■発掘資料の処理のうち、遺物の洗浄について知れることを述べなさい。



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平成19年度
第4回
4時限目

■「型式」と「機能」について知れることを述べなさい。

社会的生産物である型式には、それを必要とする何らかの社会的要求なり、
社会的目的がその当時の社会に存在していたことを示す。
型式はそれを生み出した社会に対して何らかの役割を果たすべきものとして存在した。
この社会的役目のことを型式の機能という。

つまり、その型式が機能することによって、その社会でいかなる役割・貢献を
なしたかということをイメージしてその当時の生活や文化、思想といったものを
読み取ることができるのである。

型式の機能を解明するには、共伴関係や民俗学ないし、民族誌の事例を用いて、
類推する考古学的方法がある。
事例によって類推する方法の他に、道具などに残された使用痕や使用によって生じた
破損・変質などから使用方法や用途を追求する方法がある。
また、自然科学を用いた実験によって、型式の機能を解明する方法もある。

考古学的方法の共伴関係とは、出土した状態から、その他に一緒に出土した遺物や遺構との
関連性を推測し、それらを関係付けることである。
例えば、墓地の遺構から人骨につきささったまま出土した石鏃(せきぞく)・
鉄鏃(てつぞく)や折れた剣の先などは、それらの道具が戦争による武器として
使用されたことを証明するものである。
そこから類推して、石鏃・鉄鏃はそれだけで武器として使用しないため、矢柄・矢羽根と弓
があったということになる。

また、凹んだ石皿とその中にあって一緒に出土した磨石と食物性の付着物から、その
道具が何に使用されていたのかを類推することができる。




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平成18年度
第1回
4時限目

■「考古学」と「史学」の違いを述べるとともに、「遺跡」・「遺構」・「遺物」の
特徴とその関係について述べなさい。


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平成18年度
第2回
4時限目

■明治期における日本考古学研究の特徴とその成果と課題について述べなさい。



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平成18年度
第3回
4時限目

■発掘資料の処理のうち、遺物の拓本について知れることを述べなさい。




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平成18年度
第4回
4時限目

■「型式」と「編年」について述べなさい。


考古学を考究していく上で欠かせないのが、その研究の成果を年代にあてはめ、
設定する必要がある。
暦の存在しなかった時代と地域を考古学資料を用いて、歴史の尺度を作成する。
そのために考古学資料を型式学的に分類して、時間経過を示す型式を選び出し、
年代順に連続化して、層位学、民俗学などを用いて、考古学的に編年を
設定していく。

層位学的研究法は、土層の堆積が自然や人為で撹乱を受けていない限り、
下位に堆積している土層の方が上位に堆積している土層より古いことが
原則となる。
そこから出土する遺物群の型式に対して、正しい連続性を与えてやることで
層位学的な考究が成されていく。

こうして、型式連続が時間の連続として意味を持ってくるのである。
このように比較的狭い領域内で単一の型式連続をもとにして作成された
編年のことを地域編年という。

さらに近接する地域において、承認された地域編年との対比を行い、
共伴する遺物や遺構が出てくれば、両地域が同時代に存在した確立が高くなる。
また、類例が増えることで二つの型式の同時性が確認される。
このような共存関係を示す証拠を調査することで、広い地域にまたがる編年体系
を確立することができるのである。

日本の原始・古代においては、考古学資料が多く、各地域に広く存在する石器・
土器がその時代の編年割り出しに用いられる。

土器の出土していない先土器時代では、石器の型式が編年割り出しに用いられる。
縄文時代・弥生時代の編年体型は、土器を型式として、割り出しを行う。
古墳時代では、弥生式土器の伝統を引く土師器の他に、古墳(特に前方後円墳の
形態の違い)を型式として、編年割り出しを行う。

奈良・平安時代の編年体系は、より細分化された土師器・須恵器の型式に
よって作成される。

考古学の時間尺度である編年体系は、あくまでも一つの型式が別の型式より
古いか、新しいかという相対的な新旧の時間差を示したものでしかない。
暦のような絶対的な時間を示したものではない。
このような時間の関係を示す編年は相対編年といい、そこに示される年代を
相対年代という。

これに対して、絶対的な時間、暦を用いた時間位置を示せる編年を絶対編年
と呼び、その年代を絶対年代=暦年代という。

考古学研究の目的の一つとして、この相対編年をより細かく仕分けすることによって、
いかに絶対年代に近づけるかと言う点がある。




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平成年度
第回
時限目

■型式と文化について述べよ オリジナル質問



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平成年度
第回
時限目



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平成年度
第回
時限目



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平成年度
第回
時限目



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平成年度
第回
時限目



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平成年度
第回
時限目





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